特捜部Q カルテの番号64/クリストファー・ボー監督
「特捜部Q カルテ番号64」
2018/デンマーク・ドイツ/100分
監督:クリストファー・ボー
出演:ニコライ・リー・コス、ファレス・ファレス など
あらすじ
デンマークで1000万部以上を売り上げる大ヒットミステリー小説「特捜部Q」の映画化第4作。過去の未解決事件を専門に扱うコペンハーゲン警察の新部署「特捜部Q」。ある日、マンションの一室から死後12年経ったミイラ死体が発見される。遺体の身元を追っていくと、かつて存在した少女達を隔離するある島の存在と組織が浮かびあがって・・。
北欧ミステリ✖︎バディ刑事もの
渋谷で開催されている「未体験ゾーンの映画たち」で鑑賞しました。デンマークのミステリ映画ということで気になり調べてみると、今回の「特捜部Q」はシリーズ4作目だそうだが、基本的な設定だけ知っていれば途中からでもOKと見かけたので見に行ったら、これは当たり。
主人公は、ちょっと神経質な刑事・カールと、アラブ系移民のアサドの2人組。この2人のバディが「特捜部Q」という新部署で過去の難事件を解決していくという分かり易い設定。あれ?「相棒」?と思う設定ですが、「相棒」のとっつきやすさをまずパラっと落とし、ぐっとシリアス&社会派にして、やたら寒くて寂しい場所を舞台にした感じ。
100分で楽しめる本格ミステリ映画
このシリアス版相棒は、起きる事件も一筋縄ではいきません。事件のきっかけとなる身元不明遺体を辿ると、かなり前から行方不明になっている女性たちの存在が複数浮かび上がります。彼らに共通していたのは、孤島にある女子隔離施設。その背後には、男性優位主義と移民排斥を是とする、ある大物の存在に行き着きます。この社会問題の取り入れ方が見事で、スリリングなストーリーに実際の社会が抱える病巣を加わって重みを増します。
ちょっと身構える映画かなと思いつつも、事件解決までのストーリー運び、ラストの動きのある展開、ちょっとグロテスクな描写もスパイスがあり、これがあっという間なんです。粗野なカールを「ええにょぼ」的に支えるアサドのキャラクターも良くて、カール&アサドコンビをすぐ好きになります。この複雑なお話をダラダラせずに100分でまとめてくれてありがとう!
寒そうなコペンハーゲン
もう一つの主役は、コペンハーゲンの街そのもの。とにかく寒そう。コーヒーうまそう。灰色で寒そうな街で起きる凄惨な事件、というだけでワクワクしませんか?ささみは、します。「ドラゴンタトゥーの女」などが好きな方は、絶対見るべきです。1〜3作目も映像配信サービスでも割と転がっているので、一気見しましたが、この4作目がいちばんまとまっておススメです。
この映画を見て・・・ささみのひとこと
どこのシーンのことかは、見たらわかります。
【シリーズ1作目 行方不明になった女性議員を捜索して・・】
【シリーズ2作目 名門寄宿舎学校で何が】
【シリーズ3作目 Netflixにもありました】
【原作本最新作 第七弾まで出ているようで読んで見たいです】
特捜部Q―自撮りする女たち― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
- 作者: ユッシエーズラ・オールスン,Jussi Adler‐Olsen,吉田奈保子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2018/01/10
- メディア: 単行本
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